吉増剛造さんについて②
イシカリ……ヨシマスゴウゾウ……
イシカリ……ヨシマスゴウゾウ……
2016年の夏、わたしは石狩図書館で貪るように吉増剛造さんの詩集を読み、CDを聴き漁っていた。
そして、7月17日東京国立近代美術館の「声ノマ 全身詩人、吉増剛造展」に行く事が出来た。
1日違いでご本人にお会いする事が出来なかった為、そこで衆人環視に晒されたであろう吉増剛造さんの全身全霊のパフォーマンスやトークはどのようなものであったのか全く分からずに居たし、その時点ではそれがどれほど刹那の1日であったかをまだ自覚すらしていなかった。
またきっと会える……
不思議な確信を胸に、会場に響き渡る銅板を打つ音と吉増剛造さんの肉声、録音された様々な人の声と音、それから膨大な量の"紙"に包まれていた。